19FW Luca Grassia(ルカ グラシア)

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オンライン担当の西出です。

引き続きメインコレクション19FWから。

いろいろブランドの展示会をまわっているなかで、ワンブランドオンリーでショールームを構えているところもあれば、いくつかのブランド合同で展示会を行なっているところもあります。
輸入代理店は複数のブランドを抱えているのが通常で、今はgujiでは展開がないブランドでも一応後学のため、そして今後のオーダーに繋がるかもしれないので動向やクリエーションを確認しておきたいということもあり、チェックするようにしています。

そんな中、姉妹店ringで展開していたブランドで凄く気になったところがありましたのでちょっと箸休め的にご紹介させていただきます。

それが表題のLuca Grassia(ルカ グラシア)です。

ナポリのサルトリアとして確固たる地位を築きつつあるLuca Grassia、まだ若手の職人ながら、ファンタジックでモードに通じるモダンなセンスを持つサルトとして早くから注目されていました。
名門アットリーニで修行して、周囲からの絶大な期待のもとデビューしたブランドということでファーストシーズンからある種厳しい目で見られてきたところがあり、コレクションを重ねるごとにどんどんクリエーションの精度を高めてきたブランドです。
そもそもアットリーニで修行するためには卓越したテクニックが必要で、仕立てについての賞を獲得しないと働くことが許されないとか・・・。

そんなLuca、サルトブランドなので基本的にはジャケットやスーツといった重衣料が中心ですが、私が今回最も心惹かれたのがコートコレクションです。
ベーシックなチェスターからロング丈のモダンなタイプ、ベルテッドのシングル・ダブルとポイントを押さえたラインナップの中、特に秀逸なモデリングを見せているのがラグランスリーブのタイプ。

肩の運動量をとり、スポーティーでストレスのない着心地を生むデザインのラグランスリーブ、クラシックなブランドでは必須のデザインです。
ただ、Luca Grassiaのモデリングは一味違い、上襟から肩のラインにかけて、十分なゆとりを持たせながら美しく傾斜するように削り込まれたバランスが非常に秀逸で、数多くのラグランコートを着てきた私的にはベストオブベスト、今のところナンバーワンの出来栄えです。

ハンドソーンのテクニックが云々という魅力もありますが、そんなことはあくまでも付随的なものであると言わんばかりの完成度。シルエットの優雅さとエレガンスが突出していました。
特にトップ画像のダブルブレストタイプ、軽やかさを活かしながらダブル特有の重厚感が表現されていて、凄く格好良い仕上がりでした。

そしてこちらもダブルブレストですが、もう少し構築的でウエストシェイプを効かせたモデルです。
クラシカルな色気を漂わせつつ、スーツやジャケットに合わせなくとも優雅に決まってしまうスペシャルな雰囲気、これはLuca Grassiaならではでしょう。

文句なしに格好良いコレクションでして、私の中の悪い虫が騒ぎ始めてしまいました。
そう、個人オーダーです。

詳細は半年後のバルコーネブログにおける“極私的収集物”でご紹介させて頂くと思いますが、本格的にgujiないしはsalottoで展開してほしいと思っていますので、取りあえず実際に私が着て、その良さをバイヤーにプレゼンしたいと思っています。

ちなみにringのブログや通販サイト用のスタッフ着用撮影も私が行なっていますので、長らく注目し続けていました。毎シーズン入荷したものを試着していましたし、長所も短所も肌で感じながら様子を伺ってきたブランドなんです。
そんな中、19FWシーズン新作のコートは今までを圧倒するくらいの仕上がりになっていて、一発で魅了されてしまったんです。

今後gujiで展開されることがあれば、それは私の猛烈プレゼンによりバイヤーが洗脳されたと思ってください・・・汗。

オンラインスタッフによるインスタアカウント↓
@guji_ginlet
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