神は細部に宿る
RING JACKET(リングヂャケット)
salotto di guji 別注モデルの秘密!?
モデル 左 ジャケット 246 パンツ S166
中 ジャケット GUJ-01 パンツ GUP-01
右 ジャケット 184 パンツ S168
のっけから大層なタイトルとなりましたが、建築界の巨匠 ルートヴィヒ
ミース・ファン・デル・ローエの有名過ぎる「God is in detail」という
金言は ありとあらゆる分野に通ずる教えです。
我々の業界では “こだわり” という言葉に置き換えられて多用されている
ように思いますが、ここに良い意味で固執すれば “違いが判る男” として
周囲からも一目置かれることは言うまでもありません!
ダバダーバーダバダー♬のあのBGMが聞こえてきそうです(汗)
決して自己満足にはならないようにこのほんの少しの差異を楽しむこと
が出来る人が真の意味でのオシャレだと私たちは思っています。
で、今日は普段と趣向を変えて新入荷のご案内ではなく!
弊店、 salotto di guji のコンセプトの中核を担い、大阪発→世界標準と
しての地位を確立しつつある、 貝塚が誇るワールドスタンダードな
スーツファクトリー、サルトリアカイヅカーナ・・・
しつこくってすいません(汗)
けれど、しつこいと言われようが !?でもおススメしたい guji との重要
なコラボレートブランド RING JACKET(リング ヂャケット)は、salotto
の別注モデルゆえに店頭でご試着いただけない遠方のかたを中心にサイズ
スペックのお問い合わせを頂戴する事が多く、
ここらでしっかりとその特徴についてご紹介すべきだよなぁ〜・・・
との反省もあって、今回は別注のディテールについてしっかりとご紹介
したいと思います!
ちなみにモニターでは微妙ーーな違いが判りづらいかも?ですが、写真を
クリックするとサイズ拡大でご覧頂けます。
あ
そもそもが別注といっても型紙からすべてを作り始めるオリジナルパターンでは
なく、基本となるRING JACKETのパターンを微調整し「 salotto di guji イズム」
を注入するというのが企画のコンセプトでした。
当然ながら 一からスタートする労力を惜しんだわけではなく、明快なコンセプト
が無かったからというわけでもなく、元となる素材のクオリティーに惚れ込んで
スタートしたコラボですので そのRING JACKET の持つ根源的な質の高さと
永きに渡り欧米の物作りを研究し、それらに追いつけ追い越せの精神で綿々と
蓄積してきたノウハウとを別注スーツにも取り入れたいとの想いでRING JACKET
の完成度の高いパターンをベースモデルにしたんです。
それが世界で最も多く受け入れられ、販売されているNo.184モデルです。
今回、3モデルを並列に写真では並べていますが、右のモデルがN0.184モデルです。
真ん中が弊店別注モデルのGUJ-01、左が後述のNo.246モデルとなっています。
少しオトナの貫禄すら感じる堂々たる体躯がハマるであろうN0.184は立体的な胸の
ドレープと柔らかいラペルの返りが特徴のRING JACKETを代表する4番打者です。
60年代後半、アイビーなどのアメリカントラッドスタイルへの憧れの視点から、
ヨーロピアンスタイル、とりわけサルトリア文化がまだ今以上に色濃く残っていた
当時のイタリアンスタイルへと大きく舵を切ったRING JACKET。
そのひとつの到達点が N0.184 ですのでブランドのアイデンティティーを一番強く
受け継いでいるRING JACKETのハウスモデルとなります。
salotto di guji 別注モデル GUJ-01はその N0.184 モデルをベースに・・・
着丈を0.5cm短くし、ウエスト周囲を1.5cmタイトフィットに 二の腕周りの袖幅も
0.8cm細くという具合にミリ単位で調整をしました。
salotto di guji の考える最強のビジネススーツをイメージし、N0.184でも充分に
いいんですが、そこを欲張って(汗)も〜っとイケテルんちゃう?ってところまで
モダンクラシックを追い求めてコンパクトにしました!
左の No.246 は RING JACKET のラインアップでも最もモダンな立ち位置にある
モデルですので GUJ-01よりさらに肩幅やボディが小さく着丈はさらに1cm短いと
いうことで、細いラペル幅とあわせてビジネスというよりもモダンなイメージ
がより強くなってしまうという細かすぎる妄執・・・ もとい 私たちなりの
“こだわり” でGUJ-01のサイジングを練っていった経緯があるんです。
しかしドレープ感しかり、首ののぼりの吸い付きからのナチュラルな肩山への
ラインなんかは最高だと自画自賛? というより このあたりはRING JACKET の
凄みでした・・・
サイドからの写真ではポイントである胴回り、袖幅、着丈のディテールの差異がより
際立って感じられるかもしれません。
モデルを問わず 前肩仕様で包み込むような着用感や、大きくとったイセによって実現
する運動性能の高いアームホールや肩周囲は RING JACKET の最大のセールスポイント
スーツの見栄えのキモでもあるバックスタイル。
左の No.246 と真ん中の GUJ-01 は良く似たスペックに見えますが実際は先述の
通り着丈に大きな違いがあります。
写真では感じ取れない差ではありますが、肩幅が No.246 は小さい事もあって、
着た時には肩の外側のフィッティングにはかなりの違いがあり、特に細身の方で
ない限り 個人的にはGUJ-01のほうが快適に感じられると思います。
( No.246 のほうが 肩山の外側が腕に当たって張り出しているのが見てとれます)
当然 右の No.184 は全体に気持〜ちルーズなスペックです。
そして何気に大きな違いのパンツのシルエット。
左から No.246 にセットされる事が多い S-166、salotto di guji 別注の GUP-01、
そして 右が No.184 にセットされる事が多い S-168の3パターン。
右のS-168はノープリーツながらヒップから渡りに掛けては若干余裕を持たせて
いますが 裾幅は結構細め。
これの股上を約1cm浅くし 渡り幅と裾幅も0.3mmずつ細くスッキリさせれば
GUP-01の出来上がりというわけです。
手前味噌ながらヒップ位置も高く見え、脚長効果も期待できるかと。
左の No.166 はヒップから渡りに掛けてがさらに!GUP-01より細くヒップ周囲
に歴然と差が出ております。
まぁパンツの場合はスペックの善し悪しよりも体型とのマッチングが大きいです
が GUP-01 も両隣の巨匠に負けない完成度ちゃう!?と実はこっそりと完成度に
自惚れております(汗)・・・
ということでジャケットでも採用のモデルでもあるGUJ-01と GUP-01を 既存の
RING JACKET のモデルと比べながらご紹介しました。
こんな魔法をかけたように至極の着心地のRING JACKET が如何にして作られて
いるのか気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
その秘密を紐解くべく RING JACKET のファクトリーに潜入取材を敢行しました。
貴重な生産背景が垣間見れるファクトリーツアーはこちらからご覧頂けます。
まだまだ 生まれて間もない赤ん坊のような RING JACKET × guji コラボ。
時間とともに成熟し さらにブラッシュアップしていくべく大切に育んで
いきますので、皆様も今後とも暖かい目で見守って下さいませ〜〜(願)