2020S/S 991(ナインナインティワン/キューキューイチ)

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オンライン担当の西出です。

日本発、世界にもその名を轟かせているニットブランドが991(ナインナインティワン/キューキューイチ)です。
一昨年でしょうか、本拠地の山形県寒河江市のファクトリーに足を運び、いかに糸からこだわって作られているかを肌で感じてきたのも遠い昔のように思いますが、そのころから変わらず、むしろパワーアップしているのがこのブランドです。

糸の紡績から染色まで一貫して自社で行い、ヨーロッパの誰もが知るメゾンブランドにも糸を供給していることからもそのクオリティの高さが伺えるというもの。
日本製の糸がイタリアやフランスにわたり、そしてメゾンブランドのニットとして日本に帰ってくる。ファッションに歴史あり、ロマンありですね・・・。

アパレル業界ははっきり言って不況です。
東北地方は歴史的にニットの紡績や生産が盛んだったんですが、アジア製の躍進によりどんどんシェアを奪われていき廃業の憂き目にあった会社も多くあります。
991を展開する佐藤繊維さんは独自のこだわりと生産技術によりしっかり生き残り、その文化を次の世代に伝えているんですね。

ファクトリー見学に伺った時に、島精機のニットマシンが多く稼働していました。
その中のいくつかのマシンが近隣のファクトリーが廃業する際に引き取ったものでして、ここにしか存在しないというレアなものも多数。
それをカスタマイズしながら使い続け、独自の風合いを表現しているんですね。効率重視では生み出せない、歴史の重みを感じさせるアイテムたちです。

ヨーロッパのニットメーカーも多く使っている島精機のマシン。
イタリア製のニットなども実は多くがこの島精機のニットマシンで生産されているんですが、あまり知られていないかもしれません。
日本製の糸で日本製のマシンで遠くイタリアで生産され、日本に入ってきているものももしかすると多くあるのかもしれませんね・・・。

ちなみに小さいサイズをなかなか作ってくれなかったんですが、やっとご用意することが出来るようになりました。
ジャケットも、ニットもバランス良くピックアップ出来ていると思います。

ニットジャケットは今年も人気の高かったリネン混を中心に、ニットパンツを合わせたセットアップでのご用意に。
洗えるニットでお馴染みの“Raysレイズ”も色バリエーションが豊富に。

この“Rays”、本当に着心地が良く、コットンにありがちな不快感がありません。
湿気臭くなりませんし、肌に張り付くことなくドライなタッチをキープ。洗濯しても早くに乾きますし、型崩れもしにくく本当に良く出来ています。

モノトーン提案の波はこんなところまで。
991でモノトーンを集めるオーダーはしないですが、見せ方の提案としてモノトーンは外せないシーズンになりそうです。

いつも秀逸なミドルゲージ、ローゲージシリーズは今回ちょっと控えめでした。
このあたりのざっくりニット、毎シーズン人気だっただけにちょっと不完全燃焼ですね・・・。

でも定番系はかなり良い出来で、今までも素晴らしかったんですが、更にパワーアップしている印象。
ジャケットのインナーとしてのニットT、悩まれているようでしたら991を一度試してみてください。
満足度はかなり高いと思いますよ。

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