BOGLIOLI(ボリオリ)2025F/W #1
オンライン担当の西出です。
本日はBOGLIOLI(ボリオリ)を。
gujiでは長く取り扱いを続けていましたが、主にブランド側の諸事情があり数シーズンお休みしていました。
数年前に輸入代理店がアマンさんに戻り、様子をうかがうこと約2年。
昨年の秋冬シーズンから取り扱いを再開し、今に至ります。
BOGLIOLIは本当に紆余曲折がありました・・・。
創業一族がブランドを手放し、ファンド的なところが運営を引き継ぎましてコレクションブランド化を目指しいろいろと施策を打つもののなかなか思うような波に乗れず、どんどん尻すぼみになっていきました。
私たちが数年前に取り扱いを続けていた最後あたりはかなり厳しい状況で、定番のホップサック生地は何とか価格を据え置いてはいたものの、他の物は軒並み高騰していて正直オーダー出来ないという感じになっていました。(この生地で20万近くするの?的な)
で、実際にホップサックのみを続けているという状況だったんですが、遂に輸入代理店も撤退し、日本ではフリーになってしまいました。
それから少ししてもともとBOGLIOLIを日本で世に出したアマンさんが取り扱うことになり、私たちも期待はしつつ過度に思いを込めないように、慎重に、横目で見ていたくらいの感じだったんですが、昨年あたりに業界や他ブランドを含む取り巻く環境が変化することで総合的に「機は熟した・・・!!」となり、再スタートを切ったわけです。
余談が長くなってしまいましたが、アマンさんが再取り扱いをする前に、恐らく最も長くBOGLIOLIを続けていたお店の一つなはずのguji。
再スタートしたからには気合を入れてラインナップを組んでいかなければ・・・ということで、まずはベーシックなところ、基本になるモデルからご紹介します。
ということで、DOVERドーヴァーのホップサックからご覧ください。
BOGLIOLIといえばDOVER。DOVERといえばBOGLIOLI。
10年以上イタリアンクラシコスタイルを愛されている方ですとほぼ常識という感じですが、ここ数年は
「懐かしい」
「過去のもの」
「今着れるの?」
といった印象をお持ちの方もおられるかもしれません。
BOGLIOLIが世界で注目を浴びたのが、カシミアを用いたラグジュアリーなジャケットを製品染めするというスペシャルなアイディアのコレクション「K.JACKET」でした。
その後、用いる芯地を極端に少なくし、軽やかな着心地とモダンでナチュラルな見え方を追求したコンパクトシルエットで大ブレイクしたのがDOVERです。
現在に続くライトジャケットの原型といいますか、走りになったのは間違いなくこのモデルです。
ですが、今展開しているDOVERは名前こそ当時と同じですが、シルエットは全くと言っていいほど違いまして、しっかり現代にアジャストしています。
具体的にはCOATというコットン素材の製品染めコレクションがあったんですが、そちらをベースにシルエットを調整していまして、当時「COATは製品加工が前提なので攻めたシルエットが作れず、ちょっと緩めだね・・・」だったんですが、今は逆にその細すぎないところが丁度良いということからベースモデルとして選ばれています。
で、ネーミングは最もBOGLIOLIを体現している、人気・知名度共に高いDOVERが選ばれています。
そもそもDOVERは時代に合わせて常に変化をしているモデル。
NEW DOVERなんてのもあったくらいですから、私たちとしても「DOVERといってもいつの?実際何?」という気持ちがないわけではありません・・・。
DOVERとは、つまるところの概念です 汗
BOGLIOLIが考える、今最もスタンダードなシルエットのアンコン仕立てのジャケットコレクション。
それがDOVERということ。
ということで、こちらは今の時代感を取り入れた、新しい定番のDOVERになります。
まずはこちらでBOGLIOLIの実力を感じて頂ければと思います。
画像のスタイリングは主にニットを合わせたカジュアルなジャケットスタイルになりますが、ドレスシャツ、ウールパンツを合わせタイドアップするビジネススタイルにも対応可能。
汎用性に富んだバランスもBOGLIOLI DOVERの大きな特徴です。
こんな写真を出しておいて何ですが、ビジネス使いをベースに考えられる方の方が多いかな・・・という印象ですね 汗
PRICE:151,800yen
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シルエットは時代に合わせて変化していますが、当時から変わらないのが仕立てているファクトリーです。
余り知られていないことかもしれませんが、ファクトリーブランドといっても自社ファクトリーを持っていないところは結構あるんです。
生産に特化した工場に依頼して、シルエットやデザインを作り、ブランドとして展開する。
イタリアンファクトリーブランドではそういったところが多く、実際BOGLIOLIもそんなブランドのひとつ。
なので、工場側から出されるコストの問題であったり、満足いく仕立てやクオリティが保たれなかったりといった場合、別のファクトリーに生産を変更するということも頻繁に行われています。
ですが、BOGLIOLIは昔からずっと同じ工場で仕立てられているそうです。
個人的な感覚ですが、これはかなり凄いことだな・・・と思っていまして、ファクトリーの生産技術や効率、安定感が数十年続けて保たれているということ。
他のブランドで工場が変わったということを聞けば聞くほど、BOGLIOLIを仕立てているファクトリーの素晴らしさを知ることになります。
BOGLIOLIのジャケットは少し特徴がありまして、上衿が少し低めになっています。
ナポリ系のサルトですと肩から上衿に対して鋭い傾斜を作り、立体的に首に沿うような昇りが構築されますが、BOGLIOILIはほとんど昇っておらず、比較的ナチュラルです。
軽く首に添う感じで柔らかく乗り、肩にも安定して荷重を分散するイメージ。
北イタリア的な、控えめを美徳とするような仕上がりでして、前に出てこないエレガンスがあります。
こちらのフランネル生地も、他のブランドではサキソニーと表現するかな・・・というライトウェイトタイプ。
ブランドの生地スワッチの台紙には
「スーパーライトフランネル」
と書いていましたので便宜上フランネルと記載していますが、がっちり縮絨されたフランネルではなく空気を適度に含むような、軽やかなタッチに仕上がっています。
芯地をほとんど用いずに軽やかに仕立てているDOVERなので、基本的には生地は軽めの物を選ぶようにしています。
その方が仕立ての特性を活かすことが出来ますし、着心地の良さや軽さを感じて頂け、モダンイタリアの仕立ての妙を楽しんで頂けると思っています。
しっかりウェイトのある目の詰まったフランネルやフルキャンバス仕立てをお求めの方は、ナポリ仕立てや英国ブランドの物を選んで頂けるとお好みに合うと思います。
逆に体に馴染みが良く、カーディガンを羽織っているかのような軽さが欲しい。
見た目はしっかりとしたジャケットで、胸ポケットや内ポケットもあったほうがいいよね・・・という方はDOVERをお選びください。
ちなみに胸ポケットや内ポケットを省略したり、袖先の切羽を筒袖にするなど簡略化し、さらなる軽さを出しつつプライス的にもメリットのあるライトジャケットをお求めでしたら、明日ブログで紹介するモデル“EMPTYエンプティ”が良いと思います。
PRICE:162,800yen
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