2025年秋冬 Atto Vannucci(アット ヴァンヌッチ)
こんにちは。 gujiの高階です。
本日は、salottoで展開しているAtto Vannucci(アット ヴァンヌッチ)についてお話したいと思います。
『髙階手帖』というウエブコンテンツもしていますため、違いを意識しながら、仕入れ意図を重視して書いてみます。
社長兼デザイナーでもある加賀健二氏。
氏には、大変お世話になっております。
このメーカーを通じて初めてお会いすることが出来、今では1つのブランドの取引以上の繋がりと勝手に感じております。
garohでも参画頂き、9月12日金曜日にも2025年秋冬シーズンの加賀氏の”あたらしいクラシック”が発売されます。
salottoのネクタイは今や様々なブランドを取り扱っています。
この商品群に割って入るのは、なかなか難しくなってきたように思います。
そんな中で中心と言って良いブランドがAtto Vannucciです。
簡単に言うと、御洒落で合わせやすく目を引くブランドです。
これを聞くと最高に感じますよね。
その通り、最高のネクタイブランドなんです。
なかなかそんなブランドは見当たらないですが、僕が最高と思えることを少しでも説明していけたらと思います。
Atto Vannucciは手縫いのネクタイを後世に伝えるために出来たブランドと言って良いと思います。
手作業の工程が多いことで、ふんわりと上品な表情が出ます。
特に、代名詞であるセッテピエゲ。
一つずつ丁寧に柔らかさを消さずに7回折り畳みながら癖を付けていき、本来のネクタイの固さは無くなり、まるでスカーフのようなシルエット。
この手法は最初の5年は全く売れなかったみたいで、それでも物が悪いのではなく、勧め方に改善の余地があると信じ、後に大ヒットし、今もこのように唯一無二の存在として様々な店舗に並んでいます。
手作業での丁寧さだけを謳うだけじゃなく、”自分達の物は良いんだ”と思い込んでお客様にお伝えしていく精神。
この基本の考え方は加賀氏の心に余裕を持つこと。
その余裕があるからこそ、物と楽しみながら向き合うことができ、客観的な目線を持ちたながらも、自分たちが良いと思う物への自信も持てるのだと思います。
だからこそ、お洒落で合わせやすく目を引く、一言でいうと最高の商品に仕上がっているんだと思います。
僕達が多くを仕入れているのは、3つ巻きのスフォデラート仕様のもの。
裏地が無い為に、ネクタイの軽さが出てくる反面見える箇所が増える為、より丁寧さと手間が必要になってきます。
セッテピエゲは折りたたんでいるだけですので芯地が入っていません。
三巻きのスフォデラートは薄い芯地がはいっています。
適度なボリューム感とネクタイ本来のシルエットを見せながらも、生地のしなやかさや色気などがバランスよく見えてきます。
やはり、ビジネスシーンでの着用が多いかと思います。
ジャケットスタイルはVゾーンの見せ方はとても大切です。
Vゾーンはネクタイにとっては舞台です。
その中で、演者となるのがネクタイ。
演出はメリハリを感じるからこそ人は目を引きますし、舞台の装飾も映えてきます。
その演出にも毎期テーマが御座います。
ネクタイブランドでは珍しく、それを毎期しっかり明確にした中でコレクションを発表しています。
今季のテーマは、「November 1990 in Milan」
加賀市が独立をし、初めて行ったミラノのニュートラル色の美しさを表現しています。
かつての90年代のアルマーニ風装いに適したコレクションになっており、色の柔らかさを様々な柄で展開しています。
ジオメトリック、ストライプ、プリントなどなど、アーカイブから柄を引用しているものもあり、男の余裕を感じる内容を意識したそうです。
これから続々と出てくるsalottoが提案するAtto Vannucciを、是非じっくりご覧になり、着用した際の気分の高揚感を感じて頂ければと思います。