『The guji Look』
guji(MADE BY RING JACKET)

皆さまこんにちは。
gujiアシスタントバイヤー前澤です。
『The guji Look』第四弾!!
今回はguji(MADE BY RING JACKET)を特集いたしております。
gujiのオリジナルスーツ・ジャケットはRING JACKET謹製でして、日本のテーラリングを牽引するRING JACKETの確かな仕立てに、gujiが考える現代的なエレガンスを融合させた特別なコレクションとなっております。
クラシックをベースにしながらも、どこか都会的で軽やか、そんなgujiらしさが詰まった一着を使った『The guji Look』をご紹介致します。


①LOOK目は、LANIFICIO ROGNA(ラニフィーチョ・ローニャ)社製のハウンドトゥースジャケットを用いたスタイリング。
ハウンドトゥースをモノトーンで仕立てると、一見クラシックでありながら、現代的な冷静さを纏ったような印象になります。
伝統的な柄でありながら、スタイリング全体が軽やかで、黒のニットが放つ柔らかな陰影が、知性と艶っぽさを絶妙に共存させています。
ブラックのハイゲージニットを合わせることで、ジャケットの堅さを中和し、日常的な軽快さを添えています。
全体のトーンは無彩色ですが、生地の織りの陰影や、素材の質感の違いが“色”として機能しています。
首元にさりげなく挿したスカーフが、無彩色の世界に人間味を加え、柔らかな余白を残している点も見事です。
モノトーンの着こなしは一歩間違えると冷たくなりがちですが、素材選びと、シルエットの柔らかさ、そして着る人の余裕を感じさせるバランス感が重要です。


英国を代表する名門 FOX BROTHERSのクラシックなグレンチェックを軸にしながら、どこか軽やかでモダンに見えるようなLOOK。
伝統的な英国柄であるグレンチェックを、芯のあるウールで構築しながらも、柔らかい仕立てが、柄の堅さをほどよくほぐしています。
そこに合わせるのが、シャンブレーブルーのシャツとブラウンのタイ。
シャンブレーシャツでは洒脱感を、ブラウンは温かく穏やかな印象で、この二色を重ねることで、トラッドの世界に人間味と艶を加えています。
このスタイリングの肝は、「グレンチェックを無理に主張させない」ことでして、柄を語るのではなく、生地が持つ奥行きが出ます。
そのため、Vゾーンには派手な要素を加えず、あくまで控えめなトーンでまとめています。
足元はブラウンレザーのタッセルローファーで、足元までトーンを揃えると、クラシックの中に「洒脱さ」が香り立ちます。


“黒をどう着るか”。
ドレススタイルではフォーマル以外あまり用いない色なので、モノトーンで構成するドレススタイルはそれは非常に新鮮で素敵な着こなしですが、同時に最も難しいスタイルでもあります。
黒を使っても冷たくならない、ほんのりモードを感じるドレススタイルを目指しました。
Ermenegildo Zegna社の「CASHCO」のセットアップは深い黒でありながら、コットンカシミアという生地ならではのほんのわずかな艶と膨らみを持たせています。
そこに合わせたのは、ストライプのgarohドレスシャツ。
視覚的に軽さを与え、黒の緊張感を和らげています。
ほんのりグレーがかったトーンが、都会的で、どこか知的なニュアンスを漂わせ、「ほんのりモード」な空気感となっております。
そしてVゾーンを彩るのは、控えめなランダムドットタイ。
クラシックの延長線上にありながら、リズムを与えてくれる存在です。
少しだけファッションに振った、新しいドレススタイルに挑戦するのにも取り入れやすいスタイルではないでしょうか。


ベースとなるのは、Ermenegildo Zegna社のファブリック「TROFEO」のブラウンヘリンボーン生地のスーツ。
今シーズンは意図的にドレススタイルでも“ブラウン”を取り入れていただきたいと思っております。
ヘリンボーンストライプが織りの表情と呼応し、立体感と艶を控えめに主張しており、クラシックを今の時代に馴染ませています。
クラシックを好きな人ほど、色の“トーン”を大切にすると思いますが、まさにそのVゾーンの妙を感じさせる合わせにしており、ベージュのクレリックシャツのブラウンのネクタイを馴染ませることで、全体に纏まりを生み出します。
また、ベージュ×ブラウンのグラデーションに、ネクタイに入っているブルーががほんのりとした洒落っ気を足しているのです。
ブラウンをベースにしながらも、どこか軽やかで柔らかく、トーン・オン・トーンで織りなす知的な温度感を表現したスタイルです。


クラシックの中では、『ネイビーに始まり、ネイビーに終わる。』
という言葉があるように、誠実さ、清潔感、品格がすべてを備えているがゆえに、最も重要な色になります。
それをどのように新しく見せるか。
VITALE BARBERIS CANONICOの柔らかいライトフランネルのネイビースーツに、パープルのストライプタイを合わせることで、知的でありながら、色気も感じさせるLOOKを作成致しました。
光を受けるとほんのりと青みを返し、陰では深く沈むという、絶妙な色だしがVBCならではの生地です。
そこに合わせたのが、ライラックをベースにしたストライプタイでして、一見控えめながら、この一本が全体のトーンを見事に引き締めています。
ネイビーの深みとパープルこの2色が重なることで生まれるのは、柔らかさのある知的な雰囲気でして、どこか余裕を感じさせる大人のスタイルです。
足元はダークブラウンのスエードローファーで抜けを出し、軽やかに締まる印象になります。
伝統の中にほんの少しのモダニティと艶を忍ばせることで、その微差が、装いを普通から新鮮へと変え、ネイビースーツをもう一歩深く、その色を愉しむためのLOOKに仕上がったかと思います。
guji(MADE BY RING JACKET)はこちらからご覧頂けます。

