プレコレクションを終えて。仕入れ担当の独り言

NEWS!!2024年12月29日

プレコレクションを終えて。
仕入れ担当の独り言

こんにちは。 gujiの高階です。

仕入れには半期で2回の展示会シーズンがあります。

プレコレクションと言われる期間。
これは、納期確保であったり、シーズン性の強い物よりも、お客様から人気の定番と言われる仕入れを主に行う月間です。
弊社で言うと、、
TAGLIATOREのポップサックとか、giabsジャージとか、ZANONEのキョウトなどなど、皆さんが聞いたことある商品達がアップデートした状態で並びます。
また、来季の価格の相場や、新しい色や、着こなしなども提案されます。

メインコレクションは、イタリア、パリのファッションウィークと言われる海外で行う、ミラノコレクションやパリコレクションなど皆さんもご存知のファッションショーから提案が始まり、メインからしか展示会を行わないブランドが出てきます。
例えば、COMOLIとかgarçon、LEMAIREなどのハイブランド、またファクトリーブランドと言われるメーカーからは、特選な素材や新しいデザインなどの提案があります。

そして、2025年秋冬商材のプレコレクションが12月中旬までで終わり、1月のPITTIを皮切りに海外のファッションウィークが始まっていきます。

今回の海外出張は、僕と通販担当のボスの西出と2人だけで行くことなりましたが、今回はフィレンツェのPITTIは行かずにミラノ、パリのファッションウィークに参戦してきます。

そのプレコレクションの間で一番印象的だったブランドがあります。
今回、初めてお伺いさせて頂いた、日本のブランドであるseya(セヤ)というブランドです。
Crysta Seyaで一躍有名になり、今はパリ在住の瀬谷慶子氏が手がけるブランドです。

昨今、クワイエットラグジュアリーやノージェンダーが謳われ珍しくもなくなってきましたが、それを品良く上品に感じたブランドでした。
ファッション好きで、大人だからこそ成立するミニマルなスタイルがそこにはあり、男性も女性も関係無く、人間なら誰でも癒しを感じる、木々や川、枯葉、枯木、古い建物の儚さなど、本当の自然を感じる、とても素敵で素晴らしいコレクションでした。

そして、瀬谷慶子氏の自然体の人間性も感じ、何も構えなくても手に取りたくなるような商品達は、40代後半の僕にはとても響きました。
素材を見ると見たこともないよう生地をパターンワークがそれを活かし、ドレスの生地でもありカジュアルな生地でもあり、ノージャンルな雰囲気が心地良ささえも感じました。

細かい全貌は発売前ですのでお見せ出来ませんが、来秋冬のコレクションを是非楽しみにして頂けたらと思います。

また、そんな仕入れの合間に、日本の旗艦店になる恵比寿にオープンしたLEMAIREのお店にも行ってきました。
こちらも、自然をそのままに受け入れ、古いから良いというわけでもなく、洋服と自然との共存じゃないですが、1960年代の邸宅を改装した日本の空間に、何の違和感も感じずに、フランスブランドであるLEMAIREがありました。

思わず、その建物の素晴らしさに目が行きますが、何よりそこの家(店)に商品が並んでいるだけで、当時の自然な日々の生活を彷彿させ、ストーリー性を感じるような空間になっていました。
もし、機会があれば是非行ってみてください。
そこに行き、人それぞれ感じ方は違うと思います。
ただ、何も否定せず、フラットな気持ちで行くと、そこから勝手に何かを感じるかと思います。
言葉には出しにくいことも。。

こう言った心に訴えるような感覚は物を仕入れる人間として、改めてとても大切に感じます。
勿論、商売ですので、そればかりではおとぎ話で終わってしまいます。
反面、商売ばかりを感じて仕入れをすることに夢中になり、大切な物を忘れてしまうのは、わざわざご来店されるお客様に感動やワクワク感、高揚感を与えられないのではないかと最近凄く思います。。

アパレル業界も、コロナを経て大きく変わってきました。
今、50歳代以上の人達は主役から、重要ポジションになる役になっていき、僕達40代後半の人達の世代に引き継がれて行く感覚があります。
それは、僕もいつかは重要ポジションになるべく、自分の立ち振る舞いをアップデートさせ、選ばれた後輩達にバトンを少しずつ渡して行かないといけないと思います。

ですが、言うてもまだ40代であり、50代。
今の時代、まだまだご隠居する感覚になるのは間違っており、これらを継承をしていく為にはどうするか。
それは、今の考えや感覚をもう一つ上のステージに置き、新しい自分を見出す為の努力が必要に感じます。