『gujiの縁側』極私的収集物37
~夏に着られる(ほぼ)セットアップ編~
仕入れ予算0円、いくばくかの個人オーダー予算をもってバイイングに同行している私、オンライン担当西出。
東京の展示会ではアシスタントバイヤー小林が以前よりも活躍している・・・ような気がするので、商品の売れ方や在庫の伝達よりもその時にしか得られない、活きの良い情報を収集すべく目を光らせたり無暗に営業担当者の方に質問したりしているわけですが、今回の極私的収集物は昨年伺ったとある展示会場で見かけたこのブランドです。
GORSCHE THE SEEMSTER(ゴーシュ ザ シームスター)
ブランド名で検索すると私の以前のブログがオフィシャルサイトよりも上に来てしまい恐縮且つ申し訳ない気持ちになりますが・・・汗、背景を知れば知る程一度袖を通して確かめてみたい!!と思い、個人オーダーした物が先日納品されまして、さっそくヘビロテ着用をしているわけです。
これは展示会サンプル着用時(今より少しやせているような気がします)↓
最近東京出張にも着ていき、美しさを再確認しているところです。
で、こちらセットアップに見えるかもしれませんが上下別々の素材です。
セットアップで着ているように見せるためにブラックで揃えていますが、実際は違う生地になります。
シャツの方はややしっかりしたウェイトのオックスフォード組織のリネン、パンツはガシッとしたヘヴィーウェイトのフレンチリネンを使用。
トップスはしなやか、パンツは張りコシがある感じですが、リネンなので刻まれる皴感も魅力の一つ。
台襟、上衿一体型のワンピースカラーやウエスマンに使用している生地など、確かな美意識に裏打ちされた美しいディティールとワークをベースに今に時代にフィットするよう進化したシルエットが抜群です。
以前私が日々更新しているブログにも書きましたが、デザイナー鈴木氏の経歴はこんな感じ↓
・もともとは外務省勤務
・スペイン語の語学研修の為メキシコへ(外務省の仕事)
・ボリビアの大使館に勤務(スペイン語を活かした外務省の仕事)
・やることがなくて暇すぎて近所のおばちゃんに服作りを学ぶ
・ニューヨーク州立ファッション工科大学にて学ぶ
・セントラル・セント・マーチンズにて学ぶ
・在学中にフランク リーダーでインターンとして働く
・自身のブランドを立ち上げる
商業をベースに物作りが行われているわけではなく、趣味が高じて仕事になってしまった、してしまったタイプ。
なので、一切の妥協を許さずに生産されていることがわかります。
こういうブランドこそ長く続いてほしいですし、どんどん取扱店が増えて有名になってほしいですよね。
その時にクオリティを保つことが出来るか、更に高められるかというのは必ずぶち当たる問題。
それを乗り越えるのか、そもそも規模を大きくすることを望んでおられないのかは直接お話していないので分かりませんが、製品から感じられる真摯な姿勢や空気感は、きっと変わることはないと思います。
今のところgujiでの取り扱いには至っていませんが、非常に気になるクリエーターなので引き続き追いかけて行くつもりです。